絵画が放つエネルギー

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10年くらい前に、宮城県美術館で開催されていた「東山魁夷展」を観に行った時に感じた、忘れられない不思議な感覚について、今日は話そうと思う。

学生の頃から、彼の描く絵画には心惹かれるものがあった。

とは言っても私が唯一持っていたものは「四季めぐりあい 春」の1冊だけだったけれど、何度も何度も眺めてはうっとりと満たされて、私のお気に入りの1冊となっていた。

なので、「東山魁夷展」と聞いて、これだけは絶対に行きたい!と、当時小学生だった娘をなかば道連れに、ワクワクしながら行ったことを覚えている。

 

私は、ある1枚の絵画の前で足をとめた。

どんな額縁だったろう?

額縁からしてとても荘厳であったことは間違いなかったはず、はずだけれど…

額縁というより、その時の私にはそれが窓枠にしか思えなかった。

窓枠の中に広がっていたのは、リアルな景色そのものだった。

朝の光、風、空気感、教会の鐘の音、鳥の羽ばたき、活気ある街のざわめき…

五感にそのまま伝わってくるエネルギー。

私は、見学している間に、何度かその絵に戻ってみた。

その絵は確かに生きていた。

五感に伝わるエネルギーが、その絵の前を訪れる度、しっかりと放たれているのを感じた。

それは本当に不思議な出来事だった。

飾られている他のどの絵も、とてもダイナミックかつ静謐で、厳かで、心に染み入る素敵な絵ばかりだったけれど、あんな風にリアルそのままを伝えてきたのは、あの1枚きりだった。

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東山魁夷展画集より

 

帰りにたまらず画集を買ってみたけれど、そこからは実際に観た絵画から伝わるエネルギーのようなもの、感覚というのかな、あの生々しいリアルさを感じることはなかった。

それどころか、画集には夕景とさえある。

でも、私が感じたのは朝の光、朝の目覚めのはずだった。

なので、そこらあたりも本当に不思議でさっぱりよく分からない。

私が感じていたのは、絵画が放つエネルギーだったのか、それとも作者の残留思念とでも言うのか、はたまた絵画が持つ記憶とでも言うのか…

もしかしたらどこかで誰か、例え別の絵画であったとしても、同じような経験をしたことのある人がいるかもしれない。

あの、窓枠(額縁)の向こうから伝わってくる不思議なまでの躍動感…

あの生々しい感覚は何?

誰かわかる人〜〜〜!!

いたらお教え願いたいm(_ _)m

 

因みに娘はそこまでは感じなかったらしいが、絵画展そのものにはとても感動していた。

もし機会があるのなら、もう一度あの絵を観てみたいなぁって思う。

あの絵は今も、生き生きとした朝のエネルギーを放ちながら、所蔵されている美術館の中に、ひっそりと飾られているのかな…

 

 

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SACRED FOREST ORACLE カードより

 

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SACRED DESTINY ORACLE カードより

 

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NATURE'S WHISPERS ORACLE カードより

 

 

今日もありがとー☆